食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 高所得国での広範な寿命の減少は米国での若年成人と中年の死亡率増加と同時におこっている

Widespread declines in life expectancy across high income countries coincide with rising young adult and midlife mortality in the United States
15-Aug-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-08/b-wdi081318.php
BMJ。米国では最近の寿命の減少にはオピオイドの流行が寄与していて25-64才の死亡率が全ての主要人種集団で増加している。米国以外の高所得国の多くでは2015年に寿命が減少しているがこれは65才以上に集中していてインフルエンザの流行による。寿命に関する論文2報とエディトリアル。

  • 全ての赤ちゃんのゲノム配列を決定すべきか?

Should all babies have their genomes sequenced?
15-Aug-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-08/thc-sab081518.php
ゲノム配列決定コストが下がったため、研究者らが新生児は生まれたときに配列を決めて生涯にわたって個別化医療を受けられるようにすべきかどうかについて議論している。しかし一部の特別な場合を除いて、現時点では全ての新生児のゲノムワイドシークエンシング(GWS)は薦められず、医療の専門家は親が消費者に直接販売される遺伝子配列決定商品を使うことには反対すべきだ。Hastings Center Reportの新しい特別報告書の主論文は述べる。著者はカリフォルニア大学ゲノム医学における新生児配列決定と公衆衛生倫理および政策助言委員会のメンバー。
報告書は全体がオープンアクセス
The Ethics of Sequencing Newborns: Reflections and Recommendations
https://onlinelibrary.wiley.com/toc/1552146x/2018/48/S2
(子どもの能力を知る遺伝子検査、とか売ってるので。意味がないだけでなく害がある)

  • 新しい殺虫剤は古いものと同じくらいミツバチに有害であるかもしれない

Scienceニュース
A new pesticide may be as harmful to bees as the old one
By Claire AsherAug. 15, 2018
http://www.sciencemag.org/news/2018/08/new-pesticide-may-be-harmful-bees-old-one
(SMC参照)

  • 肥料の使用を大幅に削減するために交配された「緑の革命」作物

Natureニュース
‘Green revolution’ crops bred to slash fertilizer use
15 August 2018
https://www.nature.com/articles/d41586-018-05980-7
研究者らが窒素の必要性を減らしつつ生長を増加させる分子を同定した
Natureに発表。これは世界中の農家のコストを減らし環境へのダメージを減らすのに役立つ可能性がある。中国科学科アカデミーの植物遺伝学者Xiangdong Fuらの報告
(欧州を中心にした反GM活動は中国が特許をとって世界を変えるシナリオの準備だった、と?)