食品安全情報blog過去記事

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FDAは消費者に、販売されるところで液体窒素を使って作る食品を食べたり飲んだり取り扱ったりすることを避けるように助言する

FDA Advises Consumers to Avoid Eating, Drinking, or Handling Food Products Prepared with Liquid Nitrogen at the Point of Sale
August 30, 2018
https://www.fda.gov/Food/RecallsOutbreaksEmergencies/SafetyAlertsAdvisories/ucm618058.htm
FDAは消費者や小売業者に、食べる直前に、販売する場所で液体窒素を加えて作る食品を食べたり飲んだり取り扱ったりすることによる重大な傷害の可能性について警告する。
こうした製品はしばしば"ドラゴンブレスDragon’s Breath" "天国の息Heaven’s Breath," "ニトロパフnitro puff"などの名前で販売されている。
液体窒素は毒ではないが極めて低温なため、取り扱いを間違えたり間違って飲み込んだりすると皮膚や内臓に重大な傷害を引き起こすことがある。食べる直前に液体窒素を加えて作った食品や飲料から放出される蒸気はまた、特に喘息のある人に、呼吸困難を引き起こす可能性がある。この安全性警告は消費者に、傷害リスクがあるため、販売されるところで液体窒素を使って作る食品を食べたり飲んだり取り扱ったりすることを避けるように助言する。
食べる直前に液体窒素を加えて作る食品や飲料はショッピングモールやフードコート、キオスク、駅や地元のお祭りなどで販売されている可能性がある。これらには霧や煙のような蒸気を出すカラフルなシリアルやチーズのパフに液体窒素をいれたものがある。同様に液体窒素を使ったアルコール及びソフトドリンクも霧を出す。
FDAは食品や飲料に存在する液体窒素による重大な、一部は命に関わる、皮膚や内臓の傷害に気がついた。また蒸気による呼吸障害の報告もある。傷害がおこっているのは食べる直前に液体窒素を加えて作った製品の取り扱いや喫食で、たとえ液体窒素が完全に蒸発した後でも食品に温度が極めて低いためにおこる。
一般的に販売や摂取より前に液体窒素処理される他の食品、例えば氷菓などは、消費者のところに届く前に液体窒素が完全に蒸発し既に超低温ではないようになっていて有意な傷害リスクとはならない。
販売されるところで液体窒素を使って作る食品を食べたり取り扱ったりして怪我をした消費者は医療の専門家に相談すること。消費者はまたMedWatchに報告できる。

(韓国で話題になって対処されたやつ。ヤンガリー菓子

ワシントンポストの報道によると口や鼻から煙を出す動画がYouTubeなどで人気、とのこと。昨年から入院手術事例が報告されている
Dragon’s Breath snacks make you exhale ‘smoke’ — and they’re sending teens to the hospital
By Maura Judkis August 7
https://www.washingtonpost.com/news/voraciously/wp/2018/08/07/dragons-breath-snacks-make-you-exhale-smoke-and-theyre-sending-teens-to-the-hospital/?noredirect=on&utm_term=.388b3ba88a32
液体窒素入りカクテルで胃切除のニュースもあったのに学習しないんだ)