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特定穀物と豆類のデオキシニバレノール

2015-2016 Deoxynivalenol in Selected Grains and Pulses
http://www.inspection.gc.ca/food/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/2018-10-03/deoxynivalenol-in-selected-grains-and-pulses/eng/1536615565345/1536615565704
概要
標的調査は潜在的な食品のハザードに関する情報を提供し、カナダ食品検査庁(CFIA)の定期的な監視計画を強化している。これらの調査は食品供給の安全性に関する証拠を提供し、起こりうる新興のハザードを確認し、限られた、あるいは存在しない可能性のある食品分類への新しい情報やデータに貢献している。最大リスク分野になる可能性のある調査に焦点を当てるためCFIAによく利用されている。調査は、業界がカナダの規則に従う方法に関する傾向を確認したり情報を提供したりするのにも役立つ。
穀物製品、キヌアなどの疑似穀物、豆類(ヒヨコマメ、レンズマメ、ダイズ類など)はカナダで消費される主食である。成長や収穫過程の虫害および/または暖かく湿った気象条件の結果、農産物にカビが生えることがある。デオキシニバレノール(DON)はこれらのカビから放出される可能性のある天然の毒素である。
カナダの市場で食品中のDON存在の濃度を調べるために、CFIAはDONを含みそうな食品の小売調査を行った。この調査で997製品がサンプリングされた。検査されたサンプルの46%に検出可能な濃度のDONが見つかった。現在のところカナダの最終穀物製品のDONに制限値はないが、主食ではない非精製軟質小麦のDONには2000 ppbの制限値がある。DON濃度が消費者に有害であるかどうかを決定するために、Health Canadaの化学物質安全性事務局がDON のあらゆる高濃度結果をレビューした。この調査で出された濃度はカナダ人が消費しても安全とされ、製品回収は必要なかった。