食品安全情報blog過去記事

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妊娠中の不安が子どもの行動に影響する

Anxiety during pregnancy affects child behavior
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2004-07/sfri-adp070604.php

Child Development, Vol. 75, Issue 4,
High Antenatal Maternal Anxiety is Related to ADHD Symptoms, Externalizing
Problems and Anxiety in 8/9-Year-Olds by B.R.H. Van den Bergh and A.
Marcoen, Catholic University of Leuven, Belgium.
より要約
71人の母とその最初に生まれた子ども72人について、妊娠中の母親の不安と子どもが 8-9歳時点での子どもの行動について調べた。母親については妊娠期間中全期間で不安 の程度について質問し、子どもは8-9歳で母親・教師・第三者に評価してもらった。
その結果、特に妊娠12-22週での母親の不安が強いと子どもが8-9歳の時の注意欠陥や 多動などの疾患が増加していた。その影響はタバコや低体重での出生やこどもが8-9歳 時点での母親の不安より強かった。
妊娠中の母親の不安が子どもの脳の発育に影響するという説は昔からあるが、間接的 な証拠としてはこれが今までで一番強力なものである。


コメント:胎児の発育に影響があるかもしれないから、と妊婦さんについては普通のヒト以上にいろいろ注意しましょうという話があるのですが、あんまり怖がらせてもいけないよ、という話として引用してみました。放射線を扱う仕事はしない、というような明らかに根拠のある話もあるのですが、電磁波が怖いからコンピュータに触るのもダメというような根拠のない話もたくさんあります。食べ物についても極端に気にするのは逆効果になりかねないので、本当に大切なこと以外はくよくよしない、というのがいいのではないでしょうか。
もっとも注意欠陥や多動というのは非常に現代的であいまいな「疾患」で、どういう診断基準なのかは疑問もあるのですが。