食品安全情報blog過去記事

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幼児期の免疫強化が青年期のホジキンリンパ腫のリスクを下げる

http://www.aacr.org/2004presst.asp

AACR(米国癌学会)のプレスリリースより

Preschool Bolsters Early Childhood Immunity,Reduces Risk of Young Adult Hodgkin’s Lymphoma

Cancer Epidemiology, Biomarkers & Preventionに Ellen T. Chang,博士らが報告。

幼稚園に行く前に少なくとも一年間デイケアや保育室に通っていた子どもは青年期にホジキンリンパ腫にかかるリスクが低い。
一方55才以上のホジキンリンパ腫のリスクは社会経済的に低い地位と相関している。

乳児期に様々な感染症にかかることがその後の免疫系の成熟に影響する、という説を支持するもの。乳児期に閉鎖的環境で過ごし、あまりTh1型の抗原(食細胞が関与する、生後時間がたってから成熟、細菌やウイルスに対する)にさらされることなく過ごすとTh2タイプの免疫(新生児はこっちが強い)が強いままになってしまい、喘息やアトピーのリスクが高くなる。

「衛生仮説」にある種の癌も含めるという話。
癌の中にはウイルスや細菌が発症に関係するというタイプのものがあり、ホジキンリンパ腫はEBウイルス感染との関連が示唆されているもの。