食品安全情報blog過去記事

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Nature Reviews Cancer 4, 630 -637 (2004);

CHEMICAL-INDUCED DNA DAMAGE AND HUMAN CANCER RISK
Miriam C. Poirier
http://www.nature.com/cgi-taf/Dynapage.taf?file=/nrc/journal/v4/n8/abs/nrc1410_fs.html
中国林県での食道ガン死亡率と、食品中DNA傷害物質である多環芳香族炭化水素の高い濃度との関連について言及。

コメント:ガンに関する総説の中で食べ物とガンの関係が疫学的に立証された珍しいケースとして中国での食道がん発生率と食品中多環芳香族炭化水素(PAH、ベンズピレンなどの総称)含量が相関することを紹介。食品中のこうした物質の濃度を下げれば食道がんの発生が抑えられるかもしれない、ということ。食道はタバコや熱いものなどの刺激でガンになることがわかっています。粘膜や唾液で守られている口の中ほど丈夫ではなくて、まだ熱かったりあまり噛まれていなかったりする食べ物が流れ込みますから。