食品安全情報blog過去記事

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「KDF 防腐剤」の安全性と有効性に関するFEEDAPパネルの意見

Opinion of the FEEDAP Panel on the safety and the efficacy of product "KDF Preservative"
16 December 2004
http://www.efsa.eu.int/science/feedap/feedap_opinions/744_en.html
KDF防腐剤は二ギ酸カリウムの50%水溶液で、二ギ酸カリウムについては動物栄養に関する科学委員会で豚及び子豚の肥育の目的で飼料添加物(FormiTMLHS)として評価されている。KDF防腐剤はフィッシュミール生産のための魚及び魚副産物の貯蔵期間を延長するために、生の魚1kgあたり2-9gの二ギ酸カリウム濃度で使用される。実験方法が十分でないため有効性について結論を下すことはできないが低温で魚副産物の貯蔵期間を長くすることが示唆される。飼料中フィッシュミールの含量が子豚8%、家禽で10%、鮭類で70%として計算すると最終産物中の二ギ酸カリウム濃度は1kgあたりそれぞれ 1.4、1.8、12.6gを超えない。二ギ酸カリウムはニワトリで5g/kg、七面鳥で3g/kg、鮭で10g/kgで肥育に悪影響はない。
また食肉や製品中には二ギ酸カリウムは残存せず、代謝物であるギ酸の安全性が考慮されるべきである。動物の内因性ギ酸濃度はKDF防腐剤の使用により増加せず、消費者の暴露量増加は予想されない。環境中では海水で希釈されギ酸とカリウムイオンに速やかに解離し、ギ酸は分解が早く蓄積されないため環境リスクは低いと考えられる。



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