食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

乳牛の乳熱リスク減少のため合成ケイ酸アルミニウムナトリウム(ゼオライト)を使用することに関するFEEDAPパネルの意見

Opinion of the FEEDAP Panel on the use of synthetic sodium aluminium silicate (zeolite) for the reduction of risk of milk fever in dairy cows
16 December 2004
http://www.efsa.eu.int/science/feedap/feedap_opinions/745_en.html
乳熱は分娩後に起こる低カルシウム血症による不全麻痺で、乳生産量の多い高齢の牛に多く、経済的に重大な病気である。処置せずに放置すれば60-70%が死亡し、生き残っても生涯にわたり乳生産量が低下する。予防には血中カルシウム濃度の恒常性維持が基本で、ゼオライトもカルシウム結合剤として申請された。ゼオライトは凝固防止剤として既に認可されている。今回の申請は妊娠牛の出産前2-4週間に一日100-1000g、出産後は500gで2週間投与するというものであり、乳熱のリスク減少が示唆されている。しかしながら至適条件が十分解明されておらず、牛の健康影響や生産される牛乳の質についてのデータが十分ではなく評価できない。環境影響はないと考えられる。