食品安全情報blog過去記事

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果物及び野菜中残留農薬の急性暴露評価に用いる適切な変動係数に関するPPRパネルの意見

Opinion adopted by the PPR Panel adopted on 16 February 2005
02 March 2005
http://www.efsa.eu.int/science/ppr/ppr_opinions/823_en.html
農薬を使用した食品の、消費する時の残留農薬レベルは多様な因子により影響を受ける。リンゴやメロンのような中型−大型の食品からの消費者の残留農薬暴露によるリスク評価にはこうした変動を考慮することが重要である。国際的な評価方法としては残留分布は97.5パーセンタイル(40個に1個が基準超過)を用いている。この値は実測値ではなく、少数の検体を測定して変動係数をかけたものである。最近変動係数にデフォルトで3を用いると言う提案があり、PPRパネルはその科学的根拠について諮問された。
PPRパネルは既存の研究を精査し、市場調査と実験的調査では異なる変動係数を使用すべきであることなどを提案した。PPRパネルが調査したデータは25から250gの中程度の大きさのものについてであるが、より大きなものには異なる変動係数を使う根拠は見あたらず、どちらの場合も同じ方法が適用できる。農薬の種類や作物の種類などによっても不確実性が大きいため、消費者保護のためにより保守的な推定を行うべきだとしている。