食品安全情報blog過去記事

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食品のSudan色素汚染に関するQ&A

Questions and answers on Sudan dyes contamination of certain food products
03-Mar-2005
http://europa.eu.int/comm/food/food/chemicalsafety/fraudulent/qanda_en.pdf
・Sudan色素とは何か?
Sudan色素はプラスチックなどの合成品の着色に使われる工業用色素の一種で、これまで食品から検出されたものは最大4種で特にSudan Iと IV(スカーレットレッド)が検出されている。
・ ヨーロッパではSudan色素は食品用として認可されているか?
ヨーロッパでは食品に使用できる色素はポジティブリスト制で管理されている。
Sudan色素は食品に使用できる色素のリストには含まれない。
・ これら色素の健康影響は何か?
Sudan Iには遺伝毒性がある可能性があり、Sudan IとIVは発がん性のある可能性がある#。従ってSudan色素汚染のある食品は公衆の健康にリスクとなる。
・ Sudan色素による食品汚染が初めて検出されたのは何時か?
2003年5月にフランスで唐辛子粉及び唐辛子製品にSudan Iが検出された。その後EUレベルで汚染防止と汚染製品の除去のための規制が行われた。加盟国の担当部局は食品の分析と汚染食品のリコールを行い、各国間の情報伝達にはRASFFネットワークが使われている。
・ 汚染のある食品はどういうものか?
元々Sudan Iは唐辛子及び唐辛子製品に検出された。その後のモニタリングで他のスパイス(ウコンcurcuma やスマックsumac)やパーム油及びこれらを使用した加工食品にも検出されている。
・ 何故これらの色素が食品に使われたのか?
唐辛子の場合、Sudan Iは製品の色をきれいにするために使われた。唐辛子粉の値段はその色で大きく違うためである。しかし植物の色は時間とともに失われて消費者にとって魅力のないものになるものである。
EUはどのようにこの問題に対応しているか?
2003年6月に食品輸入業者に検査を義務づけている。また加盟国には市場にある製品の検査を要求している。このモニタリングの結果Sudan I汚染が非常に多くの食品に広がっていることがわかった。そこで2004年には食品の範囲と他のSudan色素に規制を広げている。
・ 英国で検出された問題は何か?
2005年2月、英国が非常に広範囲の製品のリコールを報告した。これは2002年の汚染された唐辛子を使ったウスターソースに汚染が検出されたことに始まる。EU規制では食品のトレーサビリティが基本原則であり、そのため汚染された製品が使われた商品を追跡することが可能になっている。
#IARCではグループ3である



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