食品安全情報blog過去記事

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毒性物質を含むシーフードを食べることで神経系に影響が出る

Eating seafood that contains toxic substances can affect the nervous system
18-Mar-2005
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-03/l-est031805.php
THE LANCET NEUROLOGYの4月号に発表された論文によれば、毒性物質を含むシーフードを食べることで重大な神経症状が誘発されることがある。
Geoffrey Isbisterらは海洋毒素を食べることによる神経症状に関するデータを精査した。シガテラ・フグ中毒・貝中毒の主な三種について詳細に検討した。シガテラ中毒は消化管及び神経系の両方の症状を呈し、そのタイプは地域に依存する。神経系症状が強いのはインド-太平洋地域で、カリブ海地方では消化管症状が主である。原因となる魚はウツボなどの大きな熱帯魚を含む多様な魚である。フグ中毒はテトロドトキシンを含む魚を食べることによる中毒で、致死的なものとしては最も多い。東南アジアで多く、特に日本で良くみられる。神経症状は重さによるが麻痺や言語不明瞭などがある。貝毒中毒は米国の食中毒の約1.1%を占め、麻痺性・神経毒性・記憶喪失性の三種類が主である。