食品安全情報blog過去記事

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食肉中のタンパク質加水分解物を検査するための新しい方法

18.03.2005
http://www.bvl.bund.de/presse/dl/2005_03_18_FI_Analyse_Wasserbinder.pdf
ドイツにおける食品モニタリングのため、食肉中の保水剤(タンパク質加水分解物)を検出するための方法の開発を依頼された。現在使われている方法は基本的には不法に添加された外来タンパク質を検出するには充分であるが、外来タンパク質が本来のタンパク質により似せられてきたため、検査方法の改善を行った。開発グループは本来の食肉中に存在する特定のアミノ酸誘導体に注目した。もし新鮮な肉に保水剤が加えられるとこのアミノ酸誘導体の含量が減る。
この新しい方法は筋タンパク質特異的アミノ酸をSDS-PAGEで検出するというもので、その濃度を参照用資料と比較することで判断する。
ドイツの規制ではタンパク質加水分解物を使用した製品にはその旨表示しなければならない。
タンパク質加水分解物についてのさらなる情報は以下で入手できる。
http://www.bvl.bund.de/presse/dl/2005_02_09_HG_Proteinhydrolysate.pdf

注:タンパク質を高圧・酸性条件や酵素で分解した「タンパク質加水分解物」は保水力が高いので肉に注入すると重量を増やすことができる。



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