食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

男性生殖能への環境影響

How the environment could be damaging men's reproductive health
27-Apr-2005
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-04/esfh-hte042505.php
男性の生殖能に与える環境因子の影響に関するスカンジナビアの研究2報が発表された。
スウェーデンの研究者らによる報告では難分解性有機塩素系汚染物質POPsがY染色体を持つ精子を僅かに増加させる可能性を示した。143人の27-67才のスウェーデン人漁師の血中CB-153とDDEレベルが高い方の20%と低い方の20%を比較すると、精子中のY染色体を持つものの割合がDDEで1.6%、CB-153で0.8%多かった。
デンマークリトアニアフィンランドの研究者らの報告では、リトアニアの病院で1996-97年に生まれた1206人の男の子について、誕生時と生後1年の時点で調査を行った。生後すぐの時点では69人(5.7%)が停留睾丸で1年後には1.4%になった。誕生時の停留睾丸はデンマークで9%、フィンランドで2.4%であった。停留睾丸は誕生時の低体重・未熟児での出生・他の生殖器の異常と関連があったが、父親の過小体重(BMI20kg/m2以下で6倍)がリスク因子であった。
[1] Exposure to persistent organochlorine pollutants associates with human sperm Y:X chromosome ratio. Human Reproduction. doi:10.1093/humrep/deh855
[2] Higher than expected prevalence of congenital cryptorchidism in Lithuania: a study of 1204 boys at birth and 1 year follow-up. Human Reproduction. doi:10.1093/humrep/deh887


香港政府ニュース