食品安全情報blog過去記事

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農薬使用者の遺伝毒性バイオモニタリング研究のレビュー

STATEMENT: REVIEW OF BIOMONITORING STUDIES OF GENOTOXICITY IN PESTICIDE APPLICATORS.
COM/05/S5 October 2005
http://www.advisorybodies.doh.gov.uk/pdfs/pesapp.pdf
農薬助言委員会(ACP)の医学毒性学パネル(MTP)は農薬の生産工場の労働者や切り花の取扱者などの農薬に暴露される人々における変異原性やDNA付加体の研究についてCOMにレビューを依頼した。
保健省毒性ユニットはCOMと協力して2004年12月までの科学的根拠をもとにレビューの案を作成した。
COMの結論としては、
農薬使用者の遺伝毒性バイオモニタリングに関する70の発表された論文から24の研究を選別した。しかし研究の質の問題などからこれらから導かれる結論の根拠は限られている。農薬使用者に遺伝毒性の指標が増加していることを示す根拠は限られている。また遺伝毒性の指標となる循環血中リンパ球の染色体異常や小核形成などの変動は完全に評価されているものではなく、観察された極わずかの変動の因果関係を推定するのは困難である。適切な評価のためには一般人における変動の範囲などの背景情報が必要である。英国における最も適切な農薬使用者バイオモニタリング研究は何かを結論するのは困難である。ベンズイミダゾール類(カルベンダジムなど)を使用している花卉栽培者の研究は意味があるかもしれない。



EurekAlert(http://www.eurekalert.org)より