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TCDDの発がん性用量反応性の根拠の重み付け解析

A Weight-of-Evidence Analysis of the Cancer Dose-Response Characteristics of 2,3,7,8-Tetrachlorodibenzodioxin (TCDD)
James A. Popp et al.,
Toxicological Sciences 2006 89(2):361-369; doi:10.1093/toxsci/kfj016
http://toxsci.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/89/2/361
TCDDやその他ダイオキシン類の発がん性リスクアセスメントにおける用量反応曲線について、WHOやその他国際機関は閾値のある非線形モデルを採用し、米国EPA閾値のない線形モデルを採用している。このレビューでは根拠に重み付けを行う方法で発ガンの用量相関について評価し、現状で入手できるデータからは閾値のある非線形相関がヒト発ガンリスク評価に最も適切であると結論している。つまりTCDDの発がん性には閾値がある。