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ハーブサプリメント、形成外科における動かぬ証拠

Herbal supplements, a smoking gun in plastic surgery
13-Feb-2006
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2006-02/asop-hsa021306.php
天然ハーブサプリメントは免疫系を活性化させたり活力を与えたり健康によいなどと考えられているが、これらの「無害な」サプリメントは外科手術に危険な副作用をもたらす。
米国形成外科学会の公式雑誌Plastic and Reconstructive Surgeryの2月号に発表された論文。
形成外科の患者の55%はサプリメントを使用しており一般人の24%より多い。さらにサプリメントの使用を外科医に告げていない。医師から医薬品の使用について尋ねられてもハーブについては安全だと考えているので答えないことが多い。またハーブサプリメント使用患者の全てが少なくとも2種類のサプリメントを毎日使っている。最も多いのがコンドロイチン(18%)、エキナセア(14%)、グルコサミン(10%)であった。
・コンドロイチンは変形性関節症治療目的で使用される。コンドロイチン使用患者は手術の際に出血の合併症がおこる可能性がある
・エフェドラは体重減少目的や呼吸器系疾患治療目的で使用されるがFDAは禁止している。
エキナセア感染症の予防や治療目的で使用されるが免疫抑制により創傷や感染症治癒を遅らせる可能性がある
・グルコサミンはコンドロイチンと同時に使用されることが多いがインスリン類似物
質を含み、手術中の低血糖を誘発する可能性がある。
他に危険な副作用を起こす可能性のあるよく使われているサプリメントとしてイチョウヒドラスチス、オオアザミ、ニンジン、カバ、ニンニクがある。
さらに形成外科患者の35%は鍼や催眠、カイロプラクティック、マッサージ、ヨガやホメオパシーを実施しており、一般人の6%より高率である。