食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

ヘルスカナダはカナダ人に対してロブスター肝臓の摂取量を控えるように助言

Health Canada advises Canadians to limit consumption of lobster tomalleys
May 26, 2006
http://www.hc-sc.gc.ca/ahc-asc/media/advisories-avis/2006/2006_37_e.html
ヘルスカナダは、ロブスターや甲殻類に特有の麻痺性貝毒が検出されることから、ロブスターの肝臓の摂取量を控えるように再度助言する。
この助言は加工工程で管理されている缶詰のロブスター肝臓には適用されない。またこの毒素は通常ロブスターの身には検出されないため、身を食べることは制限する必要はない。
ロブスターの肝臓は体腔にある柔らかい緑色の物質である。これは肝臓と膵臓の機能をもち、汚染物質のフィルターとなっている。ロブスター肝臓は環境中汚染物質を蓄積する。あまり広く食べられているものではないが、人によっては肝臓をご馳走とみなしている。
麻痺性貝毒の存在が疑われるため、ヘルスカナダは以下のように薦める
・成人は一日にロブスター二匹分の肝臓までに制限する
・子どもは一日にロブスター一匹分に制限する
この毒素はヒトの神経系に作用し大量に摂取すると重症になりうる。中程度の暴露では食べてすぐに唇にちくちくする感覚や麻痺の症状が現れ、もっとたくさん食べると手足に広がり頭痛やめまい、吐き気などが誘発される。ごく稀に筋肉の麻痺や呼吸困難、窒息や死亡の可能性がある。もしロブスター肝臓を食べてこうした症状が出たら直ちに医療機関を受診すること。



FDA 米国