食品安全情報blog過去記事

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食品中残留農薬

Pesticide Residues in Food
30-05-2006
ttp://www.fehd.gov.hk/safefood/report/Pesticide/index.html
最近市場で販売されている野菜の農薬汚染についての懸念がある。農薬は望ましくない昆虫や植物や真菌などの病害虫コントロールのために使用される。食品中の残留農薬は作物への直接使用や農薬汚染のある飼料を動物に与えたことや環境汚染に由来する。
個々の農薬はその性質や暴露量・期間によりヒトに悪影響を誘発する可能性がある。 JMPRが農薬の安全性を評価し、安全性参照値ADIを設定している。ADIは毎日生涯にわたって摂取しても健康上にリスクとならない体重あたりの量である。ADIを一時的に超過しても直ちに健康上のリスクとなるわけではない。
Codexが消費者の健康保護と国際貿易促進のため、特定の作物に対して農薬ごとにMRLを設定している。MRLを設定する主な目的は害虫コントロールに必要最低量の農薬を使用するよう要求することによる消費者の健康保護である。MRLの設定は野外試験から得られた残留データを使用している。MRLが消費者の健康保護のために設定されているとはいえ、その超過はADIと混同すべきではない。MRLの超過は適正農業規範に従っていないことを反映するものであり、直接健康上のハザードとなるわけではない。
香港では食品安全センターCFSが食品の安全性に責任があり、食品サーベイランス計画を実施している。CFSはCodexの設定したMRLやEMRLを参照している。
一般消費者に対しては以下のように助言する。
多様な野菜や果物を含むバランスのとれた食生活を送ること
野菜は良く洗うか茹でて水を捨てる
心配な場合は野菜の一番外側の葉を捨てるか皮をむく
母乳に微量の残留農薬が移行する可能性はあっても乳児には母乳が他に代え難い理想的な食品である