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Lancet コメント

The Lancet 2006; 368:2111-2113
DDT: マラリア制御に関する汚染された議論
DDT: a polluted debate in malaria control
Allan Schapira
WHOが最近行ったジクロロジフェニルトリクロロエタン(DDT)のマラリア対策のための室内残留性散布に関する声明により、議論が巻き起こっている。これがこれまでWHOがマラリア対策のためにはDDTを推薦してきたことの単なる反復、非常に奨励的ではあるが、であるにも関わらず。この議論の再興において、DDTに反対する主張は、これまでもそうだったが、マラリア制御の現実からかけ離れた考察に基づくものである。
WHOの声明に反対するある集団の声明では著者がWHOのマラリア計画委員を辞任したのは著者がDDTの推進策に反対しているからだとしているがこれは間違いである。何年もの間、WHOのマラリア対策専門家は、マラリア流行国におけるDDT使用に反対する勢力からの圧力と激しい闘いを行ってきた。WHOの世界マラリア計画から声明が出されたことで、こうした議論に終止符を打ち、DDTを必要としている国が、WHOのガイドラインストックホルム条約に基づきDDTを自由に使えるようになることを望む。


(出だしだけ。DDTマラリア対策に必要であり、反対派の議論はマラリア被害者のことを無視しているとする。辞職の理由は政治的な問題で合意できなかったことによる。反対勢力に政治的に利用されることを嫌がったための文書。反対勢力の意見は↓
http://www.panna.org/resources/newsroom/stopWhoPromotionDdt20060926.dv.html)