食品安全情報blog過去記事

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クローン動物は食べても安全

Cloned animals deemed safe to eat
29 December 2006
http://www.nature.com/news/2006/061225/full/061225-3.html
米国政府はクローンウシ・ブタ・ヤギ由来食品は非クローン動物由来食品と同様に安全であるとする報告書案を発表した。この案は、FDAがクローン動物の食品への使用を安全性評価が終わるまで停止するよう任意に求めてから5年以上経って発表されたものである。この提案については現在90日間のパブリックコメント募集中である。
業界は長年この報告を待っていた。FDAは要約については2003年に発表していたが、全文についてはさらに3年以上かかった。その間のFDAの努力についてはTheriogenologyの2007年1月号に発表されている。
FDAの決定の影響は海外に及んでいる。鹿児島大学のクローン動物研究者である窪田力はFDAの決定に安堵した。FDAの決定は日本を含む他国のモラトリアムに影響するだろう。オーストラリア・ニュージーランドの動物クローン企業社長も、公式に事業が始められると素晴らしいニュースだと歓迎している。
全員が歓迎しているわけではない。米国人の64%はクローン動物の食品への導入に懸念を抱いているという2006年Pew Initiative on Food and Biotechnology調査結果もある。
Theriogenology
Volume 67, Issue 1 , 1 January 2007, Pages 198-206
Larisa Rudenko and John C. Matheson
The US FDA and animal cloning: Risk and regulatory approach