食品安全情報blog過去記事

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食事暴露評価における不確実性に関する科学委員会の意見

Opinion of the Scientific Committee related to Uncertainties in Dietary Exposure Assessment
17 January 2007
http://www.efsa.europa.eu/en/science/sc_commitee/sc_opinions/uncertainty_exp.html
科学委員会は、この分野のリスクアセスメント手法の統一についての助言を求められた。この意見は食事暴露評価の科学的不確実性についてのものである。全ての食事暴露評価には不確実性があり、リスク管理者が考慮できるようにその不確実性の程度を同定することがリスク評価者にとっては重要である。
多くの暴露評価ではまず保守的推定を行うことを目的とした標準スクリーニング法を行う。これらスクリーニング評価では、不確実性に対処するために適度に保守的な推定やデフォルト値を使用しているため不確実性評価を必要としない。科学委員会はこうした推定やデフォルト値がその分野で充分なものであるかどうかを再評価することを薦める。
スクリーニング評価で基準値超過や栄養不足などが示された場合、さらに詳細評価が必要となる。詳細評価では不確実性の評価が必要となる。科学委員会は食事暴露評価は不確実性の発生源や型の系統的評価から始めるべきだとする。
不確実性解析には段階的アプローチを推奨する。
不確実性を他の関係者に伝えることもまた重要な課題である。
不確実性の他に根拠の頑健さ(わかっていること)を伝えることも重要である。
EFSAの業務における食事暴露評価の分野での不確実性の発生源や種類については付表でレビューされている。
食事暴露評価の分野での不確実性を処理するのにどの方法を使えばよいかというような規定ガイダンス文書を作るには時期尚早であり、各委員会がどの方法が良いかを模索することを薦める。