食品安全情報blog過去記事

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FSAIは消費者に対し魚を食べることの利益について再確認

FSAI Reassures Consumers About Benefits of Eating Fish
17 January 2007
http://www.fsai.ie/news/press/pr_07/pr20070116.asp
FSAIはアイルランドの消費者に対し、海洋研究所とAn Bord Iascaigh Mhara (BIM)との共同で、アイルランド市場で販売されている各種魚や魚加工製品の有害な可能性のある汚染物質濃度は現行EU規制値を下回ることを再確認したと発表した。この助言は、鮮魚及び魚製品のダイオキシン類、フラン類、ポリ塩化ビフェニル類、臭化難燃剤類濃度に関する調査結果の発表を受けて行われたものであ*る。この調査は各種動物性食品、特に魚や肉や卵や乳製品、に存在することが知られているこれら難分解性環境汚染物質のヒト健康への懸念により行われたものである。
この調査では、養殖及び天然大西洋サケ、薫製養殖サケ、缶詰サケ、生鮮及び缶詰ニシン・サバ・マグロ、生鮮甲殻類及び缶詰サーディンなど全部で70の検体を集めて分析した。その結果アイルランド市場で販売されている魚及び魚製品のダイオキシン類、フラン類、PCB類濃度は低く、魚からのこれらの汚染物質の消費者への暴露量はヨーロッパ平均より低いだろうと結論した。さらに臭化難燃剤類については極めて低濃度であり、消費者への健康リスクはほとんどない。これらの結果から、FSAIは現状の魚の摂取に関する助言を変更する必要はなく、週に2回は魚を、そのうち1回はサケの様な油分の多い魚を食べるべきであるという助言を再確認した。
調査結果の詳細については以下
Investigation into levels of dioxins, furans, polychlorinated biphenyls and brominated flame retardants in fishery produce in Ireland; 2007
http://www.fsai.ie/surveillance/food/fish_POPs.pdf
PDF 38ページ
PCDDとPCDFについては最低が缶詰ツナの0.012 ng WHO TEQ/kg、最高が養殖サケの0.82 ng WHO TEQ/kgであった。規制値は4 ng WHO TEQ/kg。
また新しいダイオキシン様PCB規制値及びPCDDとPCDFとダイオキシン様PCBの総計(8 ng WHO TEQ/kg)についても0.05-2.12 ng WHO TEQ/kgで低かった。
養殖サケの値は2001年調査の時より低下している。
PBDEについては<0.31 − 3.71 microg/kgの範囲であった。