食品安全情報blog過去記事

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Menu Foods社のペットフードリコール FAQ

Menu Foods Pet Food Recall Frequently Asked Questions
March 23, 2007
http://www.fda.gov/cvm/MenuFoodRecallFAQ.htm
Q: 何がリコールされているのか?
A: 3月16日にカナダオンタリオ州のStreetsvilleにあるMenu Foods社が、Emporia、Kansas及びPennsaukenの工場で2006年12月3日から2007年3月6日までに製造された多数の犬用と猫用フードの回収を始めた。これらの製品は多数の異なるブランド名で多様な販売業者により販売されていた。現在Menu Foods社は約50社の販売していたドッグフードと約40社の販売していたキャットフードを回収している。回収対象の製品は http://www.menufoods.com/recall/で確 認できる。問題の製品はウェットタイプ(パウチ入り)と缶入りのものである。
Q: 何故回収したのか?
A: Menu Foods社が行っている通常の試食試験により動物が腎障害を起こしたこと、同社に消費者からの苦情、一部は明らかに腎障害の関与するもの、が入ったことによる。同社は製品の検査を行っているが問題の原因を未だ特定できていない。
Q:  Menu Foods社がFDAにこの問題を通知したのはいつか?
A: 2007年3月15日である。
Q: ペットフードの何が問題か?
A: 原因は不明である。現在Menu Foods社とFDAなどが協力して捜査中である。
Q: ドッグフードとキャットフードのみが回収対象か?
A: その通り。
Q: イヌやネコを飼っていたらどうすればよいか?
A:  Menu Foods社のサイトをチェックして自分の使っている餌を確認すること。リストに載っていなければ大丈夫。もしリストに掲載してある製品を使っていたらその餌は与えず別のものにする。
Q: ドライタイプのフードは大丈夫か?
A: 現時点でドライタイプの製品による傷害は報告されていない。
Q: 回収対象の製品を持っている場合はどうすればよいか?
A: その餌は与えず、買った店に返却して代金を返してもらうように。すぐに返却できない場合はペットや子どもの手の届かないところに保管すること。
Q: ペットが問題の商品を食べた場合はどうする?
A: ペットを観察する。もし食欲不振や嘔吐などの症状があれば直ちに獣医に相談すること。腎不全と診断された場合には餌を保管しておくように。
Q: 問題の商品を食べた場合どのくらで症状が出るのか?
A: 確実なことはいえないが通常2日以内である。
Q: 回収対象製品のために獣医に言った場合、診察料はどうなるのか?
A: FDAの管轄ではない。
Q: FDAはこの件については何をしてるのか
A: FDAはMenu Foods社と協力して回収が確実に行われることと汚染源の特定に努めている。新しい情報が入り次第伝える。
Q: FDAに報告されたペットの病気はどのくらいか?
A: 回収製品に関わる病気や死亡を確認するのは難しい。リコール発表後FDAには多数の報告が寄せられており現在確認中である。
Q: さらなる情報はどこから?
A:  Menu Foods社やその他のペットフード会社に問い合わせるように。
Q: ペットフード由来の有害事象を報告するにはどうすればよいか?
A: 消費者や獣医師はFDAのサイトから有害事象報告ができる。
Q: 獣医向け助言は?
A: 腎不全症例を診断した獣医師は報告するように。
Q:  Menu Foods社は汚染源として小麦グルテンを疑っていると聞いているが本当か?
A: 同社は小麦グルテンを疑っているがFDAは全ての成分を検査している。
Q: 小麦グルテンとは何でそれはどのように使われているのか?
A: 小麦グルテンは小麦粉からデンプンを洗い落としたときに残るタンパク質混合物である。使用法の一つはウェットタイプのペットフードを作るときの充填材や結合材として、である。ヒト食品用には安定剤として使用される。
以下規制について略


Menu Foods社
Menu Foods Income Fund: Progress in Search for Cause of Pet Illnesses
MARCH 24, 2007 - 12:17 ET
http://www.menufoods.com/recall/PRESS%20RELEAS0324.htm
コーネル大学獣医学部ニューヨーク州農業委員会は共同で毒素としてアミノプテリンAminopterinを同定したと発表している。


ニューヨーク州農業市場省
ニューヨークの実験室が回収されたペットフードから毒素を同定
NEW YORK LABORATORIES IDENTIFY TOXIN IN RECALLED PET FOOD
Friday, March 23, 2007
http://www.agmkt.state.ny.us/AD/release.asp?ReleaseID=1598
ペットフードと患畜組織からアミノプテリンを同定
ペットフードからアミノプテリン少なくとも40 ppm検出
米国では使用できない


Aminopterin  RN: 54-62-6
葉酸アンタゴニスト、抗ガン剤として検討されていたが今は販売されていない。
実験室の試薬としては販売されている
ABCニュースでは小麦グルテンが中国産でアミノプテリンは殺鼠剤と報道しているが、症状が物質の毒性と合致しないと疑問を投げかける獣医師もいる、とも伝えている。