食品安全情報blog過去記事

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カナダ有害事象ニュースレター

Canadian Adverse Reaction Newsletter
Volume 17 Issue 2 April 2007
http://www.hc-sc.gc.ca/dhp-mps/medeff/bulletin/carn-bcei_v17n2_e.html
ビターオレンジ又はシネフリン:心血管系有害反応について更新
Bitter orange or synephrine: update on cardiovascular adverse reactions
ビターオレンジに含まれるシネフリンはα1アドレナリン作動薬である。ビター オレンジはエフェドリン代替品として体重減少用と宣伝される各種ナチュラルヘルス製品に使用されている。それらの製品はカナダでの販売は認められていない。シネフリンによる問題は心拍や血圧などへの影響でカフェインにより増強される。ヘルスカナダは先に消費者と専門家に対して心血管系有害事象について通知している。
カナダ有害事象ニュースレター2004年10月号で、1998年1月1日から2004年2月28日まで、ヘルスカナダはビターオレンジ又はシネフリンによることが疑われる国内の有害事象例16件を受け取っていると報告した。その後も報告は続き、2004年3月1日から2006年10月31日までの間にさらに21の有害事象例が報告された。そのうち15例が心血管系でそのうち10例が重大なもの、1例は心筋梗塞であった。ある種の人々はシネフリン含有製品による有害事象リスクが高い可能性がある。
・ 心臓病や糖尿病、甲状腺疾患、中枢神経系疾患、緑内障、褐色細胞腫、高血圧、心血管疾患リスク因子又は前立腺肥大のある人。
・ 体重が少なすぎる人。
甲状腺ホルモン、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、心拍や高血圧治療用の薬品、カフェイン含有製品を使用している人。
消費者はビターオレンジやシネフリンを含む製品を使用することによる重大な有害事象の可能性について知っておくべきである。医療関係者には患者に対しナチュラルヘルス製品の使用について尋ねること、またそうした製品の使用によることが疑われる有害事象についてはヘルスカナダに報告することを要請する。