食品安全情報blog過去記事

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遺伝子組換え植物におけるnptII抗生物質耐性マーカ遺伝子の使用に関するGMOパネルの声明

Statement of the GMO Panel on the safe use of the nptII antibiotic resistance marker gene in genetically modified plants
13 April 2007
http://www.efsa.europa.eu/en/science/gmo/statements0/npt2.html
GMOパネルは、アミノ配糖体系抗生物質の治療能力を維持することが重要であるというEMEAの意見に同意する。さらにGMOパネルは、植物から細菌への遺伝子伝達及び細菌での発現の可能性が著しく低いことから、これら抗生物質の治療効果がGM植物にnptII遺伝子が存在することにより損なわれることはないという意見である。さらにGMOパネルはGM植物中にnptII遺伝子が存在することにより細菌での既存の抗生物質耐性頻度が変わることはあり得ないと考える。GMOパネルは細菌がカナマイシンなどのアミノ配糖体耐性になるメカニズムは数多く、nptII遺伝子の挿入はそのうちほんの一つにすぎないことも指摘する。
従ってGMOパネルはGM 植物におけるnptII 遺伝子の選択用マーカーとしての使用はヒトや動物の健康や環境にリスクとならないという2004年の結論を繰り返す。さらにGMOパネルはnptII遺伝子を含むGM植物由来の食品/飼料についての先の安全性評価を再確認した。
GMOパネルはGM植物における抗生物質耐性マーカー遺伝子の使用についてはこれまで何度か評価されてきたことを協調する。これらの報告で、植物から細菌への遺伝子伝達は極めて希で、GM植物に抗生物質耐性マーカー、特にnptII遺伝子が存在することがヒトや動物の健康や環境にリスクとならないと結論されている。