食品安全情報blog過去記事

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汚染ペットフード 中国:メラミン

Contaminated pet food - China: melamine
30-APR-2007
http://www.promedmail.org/pls/promed/f?p=2400:1001:12458412938924971036::NO::F2400_P1001_BACK_PAGE,F2400_P1001_PUB_MAIL_ID:1000,37245
The New York Timesより
動物飼料に混ぜものを入れるのは中国では公然の秘密(常識)
米国の食品安全規制機関が、どのようにして石炭から作られた化学物質がペットフードに入ったのか調査するために中国に赴くが、中国の章丘市で働く労働者は、メラミンを偽蛋白質として動物飼料に添加するのはいつものことだとおおっぴらに認めている。
中国中の動物飼料生産者は何年もの間メラミンを飼料に添加してきた。メラミンには栄養価はないが、検査で蛋白質が入っているように見せかける安価な添加物である、とメラミンくず販売業者や農場労働者が語っている。
「多くの会社が魚飼料などの動物飼料を作るのにメラミンくずを買っている。」とメラミンを販売しているFujian Sanming Dinghui Chemical Companyの総支配人であるJi Denghui氏は述べている。「私はこれについて規制があるのかどうか知らない。多分ない。法や規制でやってはいけないとは定められていないのでみんなやっている。中国の法律はそういうものではないか?事故がなければ規制はない」
メラミンは6000万パックのペットフードリコールの原因である。特に毒性が高い訳ではないメラミンがなぜペットの死亡を誘発したのか正確なことは誰にもわからないが、米国の食品中にメラミンが存在することは法律違反である。
ペットフードの事件は中国の農産物輸出により強力な監視を要求する。中国には恐ろしい食品安全上の事故があるからだ。
中国は中国から輸出されたメラミンがペットを殺したことを認めていないが規制機関は植物蛋白質にメラミンを使用することを禁止した。中国北東部を訪れてメラミンが何年もの間動物飼料に混入されていたことが明らかになった。多くの動物飼料業者がインターネットでメラミンくずの購入を要請している。
Shandong Mingshui Great Chemical Groupの工場では、石炭からメラミンを製造し、それをプラスチックや肥料の製造に使用している。しかし残ったメラミンくず(ゴルフボールの大きさの白い石の塊)はしばしば地元の農産物業者に販売され、彼らがそれを粉にして蛋白質含量を欺くために飼料に混ぜている。 メラミンくずを使うとお金が儲かる。
2007年4月27日、北京の南東にある急速に発展している工業都市章丘において、 2動物飼料業者が、どのように質の悪い小麦やトウモロコシや大豆蛋白質を購入してメラミンくずを混ぜてみかけの蛋白質含量を上げていたかを詳細に説明した。もう一つの窒素量の多い尿素は、飼料への使用が禁止されていて中国でも簡単に検出されてしまうので新しい詐欺としてメラミンを使っていた。メラミンは検査で窒素量を上げ、少しだけメラミンを加えても動物は病気にならない、と動物飼料工場の管理者は述べた。彼はメラミンを何年も飼料に混入していた。彼は現在はメラミンを使っていないと語ったが、メラミン粉末の入った袋を引き寄せて、メラミンは飼料の色に合わせてどんな色にも染められると述べた。
メラミン自体は毒性は少ないがメラミン汚染飼料は結果的に蛋白質含量が不足してしまう。
またメラミンを入れた飼料は韓国や北朝鮮インドネシア、タイなどにも出荷した。
中国で農産物輸出業者が広くメラミンを使っていた証拠は集まりつつあるが、中国政府はペットフードや飼料にリコールを発表していない。また厳密に監視されている中国メディアもこの事件を報道していない。
かつてメラミンくずは無料であったのがここ数年間で値段が上昇している。従ってメラミンくずの使用は尿素より拡大していると考えられる。