食品安全情報blog過去記事

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DAAはトランス脂肪パニックが本当の問題を隠すことについて警告

オーストラリア栄養士協会
Dieticians Association of Australia (DAA)
DAA WARNS TRANS FATS SCARE HIDES REAL PROBLEM
TUESDAY 10 APRIL 2007
http://www.daa.asn.au/files/media%20releases/April_07/MR_Transfats_April07.pdf
DAAはトランス脂肪の削減のみに注目されるとオーストラリアの食品中の飽和脂肪含量が増えてしまうことになる可能性があると警告する。DAAはトランス脂肪の削減には賛成するが、そのために飽和脂肪が増えてしまってはオーストラリア人の健康に悪影響がある。
DAA会長のClaire Hewatは以下のように述べている。
トランス脂肪に対する警鐘報道は、世界の中では摂取量の低いオーストラリアにおけるリスクの大きさに見合っていない。主要な問題は飽和脂肪の総摂取量であり、トランス脂肪削減のために飽和脂肪をより多く摂るのは望ましくない。オーストラリア人は1日の総摂取エネルギーのわずか0.6%しかトランス脂肪を摂っていない。実際に問題である飽和脂肪は総摂取エネルギーの12.7%で、推奨量の1.5倍である。
DAAはトランス脂肪の表示義務化にリスクがないという確信はない。トランス脂肪は天然に肉や乳製品にも含まれ、そうした製品へのトランス脂肪表示が不必要にこれら食品の摂取を制限する可能性もある。最も重要なことは飽和脂肪の少ない食品や低脂肪乳製品や脂身の少ない肉を選ぶことである。オーストラリア人の食品に関してアメリカのような国で起こっていることを根拠にしてはならない。食習慣の違う国との比較には意味がない。