食品安全情報blog過去記事

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電磁場に関するさらなる研究が必要、と科学委員会は結論した

Further research into Electromagnetic Fields is necessary, scientific committee Concludes
04 May 2007
http://ec.europa.eu/health/ph_risk/documents/20070504_mid_en.pdf
欧州委員会は本日SCENIHRによる電磁場(EMF)のヒト健康影響についての意見を発表した。この意見では新しいリスクの証拠は見つけられなかったがさらなる研究を薦めている。


SCENIHRによる電磁場(EMF)のヒト健康影響についての意見
SCENIHR opinion on Possible effects of Electromagnetic Fields (EMF)
on Human Health
04-05-2007
http://ec.europa.eu/health/ph_risk/committees/04_scenihr/docs/scenihr_o_007.pdf
新興健康リスクに関する科学委員会SCENIHRは先の2001年CSTEEによる「電磁場(EMF)、高周波電磁界(RF)及びマイクロ波照射によるヒト健康影響の可能性」についての意見を更新した。意見は周波数域により分けられ、主に高周波数(RF) (100 kHz < f 300 GHz)、中間周波数 (IF) (300 Hz < f 100 kHz)、超低周波数 (ELF)(0< f 300 Hz)、静的 (0 Hz)(静的磁場のみ)からなる。
高周波数 (RF):2001年の意見発表後多数の研究が行われたが、ICNIRPの1998年設定値以下での健康影響は示されていない。しかしながら特に長期低用量暴露での影響に関するデータは限られている。
中間周波数 (IF):この周波数域のデータは極めて少ない。
低周波数 (ELF):小児白血病の可能性についての先の結論はまだ有効である。乳ガンと心血管系疾患については関係はありそうにない。神経変成性疾患と脳腫瘍については不確実である。電磁波過敏症と呼ばれる自己申告症状と電磁場に一定の関係はない。
静的 (0 Hz):リスクアセスメントに使用できるデータは極めて少ない。
環境影響:全ての種を守るのに単一の基準が適切かどうかについてのデータは不十分である。環境基準とヒト健康基準が同じで良いのかどうかについてもデータは不足している。