食品安全情報blog過去記事

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FDAはサプリメント業界の抑制を計画する――ほんのちょっとだけ

FDA Plans to Rein in Supplement Industry -- Just a Bit
June 26, 2007
Ruth Kava, Ph.D., R.D.
http://www.acsh.org/factsfears/newsID.982/news_detail.asp
ようやくFDAが加熱するサプリメント業界の一部を監視する提案を行った。議会が、サプリメント業界に基本的に監視無しに膨大な製品の販売を許可するダイエタリーサプリメント健康教育法(DSHEA)を成立させてから13年経った。
DSHEAのために、伝統的ビタミンやミネラルからハーブ混合物や生理活性のあるホルモンまで、信じられないほど多様な製品が出回るようになった。監視が行われず、品質管理もなく、サプリメントの中身は表示とはかけ離れて多様である。
例えば、麻黄サプリメントに含まれるエフェドラ関連化合物の含量は製造ロットにより1000%も違う。薬局で販売されているステロイド含有サプリメント12ブランドを検査したところ11ブランドは表示より少なくしか含まれず一つは表示より77%多く入っていた。よく売られているセントジョーンズワートサプリメントの有効成分は表示量の2.9-114%とばらばらであった。
重金属や有害物質汚染や、このような問題に対応してFDAはダイエタリーサプリメントのcGMPを提案した。この規制は製造業者に製品の内容の同一性・純度・組成などの評価を求めるもので、こうした規制により表示と中身が一致することを保証するのに役立つであろう。
しかしこれだけでは十分ではない。DSHEAは我々が先に指摘したとおり、サプリメントを規制から逃れさせるものである。食品添加物や医薬品の製造業者が製品の安全性や有効性を証明しなければならないのに対して、サプリメント製造業者は販売前に安全性も有効性も示す必要はない。
FDAの提案が実現すれば、消費者は少なくとも表示が正しいことだけは期待できる。DSHEAの他の欠陥を補うには議会での対応(法律改正)が必要である。それまで購入者は警戒すべきである。