食品安全情報blog過去記事

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赤インゲン豆の復讐

Science Nowより
Red Bean Revenge
By Phil Berardelli
3 August 2007
http://sciencenow.sciencemag.org/cgi/content/full/2007/803/2?etoc
豆は調理が不十分だと消化管を破壊する。その理由が解明された。
多くの豆にはレクチンと呼ばれる蛋白質の一群が含まれる。レクチンは調理によって破壊されないと嘔吐や下痢などの激しい食中毒症状を誘発することが知られていた。しかしこの分子がどのように悪さをするのかはよくわかっていなかった。
重要なことは、レクチンが、消化の過程におこる細胞膜修復を阻害することのようである。マウスの細胞や腸管で調べたところ、レクチンは腸管上皮細胞の膜修復蛋白質と結合し、不活性化する。その結果細胞は直ちに死にはじめる。
元論文
オープンアクセス
PloS one
Lectin-Based Food Poisoning: A New Mechanism of Protein Toxicity
http://www.plosone.org/article/fetchArticle.action?articleURI=info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0000687

Science Nowから参考サイトとしてリンクされてるのが日本のサイト
レクチンの解説
http://www.glycoforum.gr.jp/science/word/lectin/LE_J.html
こっちは豆の調理法の説明
http://www.mayoclinic.com/health/legumes/NU00260