食品安全情報blog過去記事

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自閉症の診断が増えるに伴い流行の治療法も増える

AS AUTISM DIAGNOSES GROW, SO DO NUMBER OF FAD TREATMENTS, RESEARCHERS SAY
Aug. 20, 2007
http://researchnews.osu.edu/archive/fadaut.htm
効果がないばかりか危険ですらある流行の自閉症治療法がさらに拡大している。
自閉症のような発達障害はあらゆる種類の根拠のない治療法を引きつけるが、自閉症と診断される子どもの数が増えるにつれさらに状況は悪化している。
自閉症を完治する方法はない。しかし多くの保護者が子どものためなら何でも信じたい。
オハイオ州立大学のJames Mulickは8月20日にサンフランシスコで開催される米国心理学会年次会合で「非道な発達障害治療法」と題するシンポジウムの座長を務めた。このシンポジウムでいくつかの発表が行われた。
グーグルで“自閉症治療autism treatment”で検索すると220万件以上がヒットし、数百もの異なる治療法に行き着く。多くのものが「この治療法で子どもが治った」と保護者が言っているとしている。保護者が信じたくなるのは無理もない。しかしこうした治療法の中に根拠のあるものはほとんど無い。
Mulickが1970年代に自閉症診療を始めたとき、1万人に3人が自閉症であるといわれていた。今や166人に1人が自閉症の症状を持つと報告されている。診断法の変更と自閉症の定義の変更などで増加した。
最近の新しい流行の治療法は特別な食事やサプリメントによるものである。ビタミン類や特定栄養素の大量投与や特定の食品を除去することなどが保護者の関心を集めている。
一部の方法は単に効果がないだけであるが、中には危険なものもある。
保護者は一つでも効果があればと思っていくつもの治療法を試す。ある調査では自閉症児の親は平均で7つの治療法を試している。
自閉症の症状に長期にわたり効果が示されているのは初期集中行動介入 (EIBI,http://www.asatonline.org/resources/procedures/early.htm)と呼ばれる治療法のみである。