食品安全情報blog過去記事

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喫煙は止めた後もあなたの遺伝子に居座る

Natureニュース
Smoking stays in your genes after you quit
30 August 2007
Heidi Ledford
http://www.nature.com/news/2007/070827/full/070827-5.html
喫煙習慣は分子に印をつける
大量の喫煙による遺伝子発現の変化は、禁煙後も長く残ることがわかった。この結果は喫煙経験者の肺ガンやその他の肺の病気のリスクが高いままであることの分子的説明となる。
禁煙すると体は徐々に煙草の害を修復し始めるが、一般に信じられているのとは違って全ての機能が完全に回復するわけではない。例えば心疾患のリスクは最終的には非喫煙者と同等にまで回復するが、肺ガンや肺気腫のリスクは何十年も禁煙しても高いままである。
ブリティッシュコロンビアガン研究センターのRaj Chariらは4人の非喫煙者、 8人の現喫煙者、12人の1-32年前喫煙していた人の気道組織における遺伝子発現レベルを調査した。喫煙者で発現量が変わる遺伝子の一部は禁煙により正常レベルに戻っていたが124の遺伝子発現は戻っていなかった。BMC Genomicsに発表された。
Smoking turns on genes permanently
29-Aug-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-08/bc-sto082407.php
論文はオープンアクセス
Effect of active smoking on the human bronchial epithelium transcriptome
BMC Genomics 2007, 8:297 doi:10.1186/1471-2164-8-297
http://www.biomedcentral.com/1471-2164/8/297/abstract