食品安全情報blog過去記事

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亜鉛添加はネパールの子どもの死亡率にあまり影響しなかった

EurekAlert (http://www.eurekalert.org)より
Zinc supplementation does not significantly affect child mortality in Nepal
4-Oct-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-10/l-zsd100307.php
The Lancetの今週号に発表された論文によれば、ネパールの亜鉛欠乏の子どもたちに亜鉛を与えることによる全体の死亡率への影響はなかった。しかし12-35ヶ月齢の子どもについては小さな、統計学的に有意でない利点が観察された。
James Tielsch教授らのグループはネパールの1-35ヶ月の4万人以上の子どもたちを対象に、半分に1日10mgの亜鉛を、残り半分にプラセボを投与して最低1年間フォローした。一次転帰は死亡率で、亜鉛欠乏と下痢や急性呼吸器感染症が関連することからこれらの症状についてもモニターした。その結果亜鉛加群プラセボ群で死亡率や下痢、呼吸器感染症に差はなかった。
その論文
Effect of daily zinc supplementation on child mortality in southern Nepal: a community-based, cluster randomised,placebo-controlled trial
http://multimedia.thelancet.com/pdf/press/Zinc.pdf