食品安全情報blog過去記事

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マラカイトグリーンは環境汚染物質である

Malachite green identified as an environmental contaminant
12.10.2007
http://www.bfr.bund.de/cd/10136
BfRが世界で最初に下水や排水のバックグラウンド汚染の兆候を同定した
マラカイトグリーン観賞魚用の動物用医薬品としてしばしば使用されている。これは食用魚には使用してはならない。食用魚にはゼロトレランスが適用されている。魚からマラカイトグリーンが検出されると違法使用と見なされ魚は販売禁止となる。
BfRの予備的研究において、投薬されていない天然魚にマラカイトグリーン汚染があることが初めて証明された。ベルリンの水系で捕まえた天然ウナギ40匹中20匹からマラカイトグリーンが検出された。検査結果陽性だった検体は、全て水処理施設が処理した下水を排出している水域由来のものである。これはマラカイトグリーンが今や環境汚染物質と見なすべきであること、マラカイトグリーンが広く使用されているために下水排水中にバックグラウンド汚染として存在していることを明確に示すものである。この事態により内水に住む天然の食養魚にゼロトレランスを適用するかどうかを見なおす必要に迫られる。それとは関わりなく、マラカイトグリーン暴露は減らすべきで、BfRは養殖魚についてはゼロトレランスの継続を支持する。
検出された濃度は0.04-0.8 microg/kgである。
一方ヨーロッパ市場においては履行すべき限界値Minimum Required Performance Limit, MRPLとして 2 microg/kgが設定されている。