食品安全情報blog過去記事

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Which?がオメガ3に関する虚偽表示を明らかにする

Which?(商品検査雑誌)
Which? uncovers dodgy omega 3 claims
http://www.which.co.uk/reports_and_campaigns/food_and_drink/reports/diet_nutrition_and_safety/omega_3_confusing_claims_news_article_557_124474.jsp
不正確な表示が購入者を混乱させている
一部の食品企業が、オメガ3にまつわる誇大広告により消費者を誤解させて儲けている。
オメガ3脂肪酸は必須脂肪酸の一種であるが、一部で心臓によいとか子どもを賢くするとかと万能薬のようにもてはやされている。オメガ3の最良の摂取源は油分の多い魚であるが、一部の食品企業はパンやフルーツジュースやヨーグルトなどあらゆる食品に添加している。そのような、オメガ3を含むとか多く含むと宣伝している食品のオメガ3含量や宣伝内容を調査した。
Asdaの「健康によい全粒粉パン」はオメガ3を含むと表示してあるがそれは間違いである。Asdaは「良い油を取るために加熱した特別な亜麻仁を使った」と表示しているが、亜麻仁油は植物油でオメガ3の良い摂取源ではないし加熱すると壊れてしまう。さらにAsdaはパン4切れで31.3gのオメガ3を含むと表示していたがWhich?の検査では健康によいタイプのオメガ3は100gあたり0.009gしか含まれなかった。AsdaはWhich?の指摘に対して間違いを認め、商品の包装を改変するまでこのパンを販売停止にした。
また多くの食品で植物由来のオメガ3と魚由来のオメガ3を明示していなかった。さらに魚油を添加している場合でもどれだけ食べれば必要量が摂れるのかという表示はないことがしばしばであった。



魚に含まれるオメガ3脂肪酸EPA (20:5(n-3))やDHA (22:6(ω-3))などの 長鎖不飽和脂肪酸であるが、植物に多いのはアルファリノレン酸(18:3(n-3))などのちょっと短いオメガ3脂肪酸。心臓や認知機能に良いとされるのはEPADHA
「オメガ3」という言い方は日本ではあまり聞かないけど。