食品安全情報blog過去記事

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次回RoC専門家委員会会合

Upcoming RoC Expert Panel Meetings
11/13/2007
http://ntp.niehs.nih.gov/index.cfm?objectid=DF218FCC-F1F6-975E-72BA1860DB3B8BE8
2008年1月24-25日開催、議題はアリストロキア酸関連暴露(アリストロキア酸とアリストロキア酸を含む植物製品)とリデリインアリストロキア酸関連暴露についての背景文書案
http://ntp.niehs.nih.gov/files/Aristolochic_Acid_Public_Version.pdf
PDF 250ページ
アリストロキア酸はAristolochiaceaeウマノスズクサ科の植物に天然に存在するニトロフェナントレンカルボン酸類の一般名で、アリストロキア酸を含む植物を使った製品、特に漢方薬が伝統的医薬品として使用されている。また体重減少用製品の中に意図せずして使用されている。IARCはAristolochia属の植物を含むハーブ治療薬についてはヒトに発がん性がある(グループ1)と、天然のアリストロキア酸混合物はヒトにおそらく発がん性がある(グループ2A)と分類している。そこでNIEHSが、米国で意味のある数の人々が暴露されているヒト発ガン物質のリストである発がん物質報告書(RoC)に収載するよう推薦した。
問題となっているのは主にハーブや植物成分使用者。米国ではアリストロキア酸を含む可能性のある植物製品を販売している業者は100以上同定されている。
米国始め英国やドイツ、カナダ、オーストラリアでもこうしたハーブは使用禁止になっているが、いまだに他の国ではアリストロキア酸を含む植物製品は合法的に販売されていてインターネットなどを介して購入できる。


リデリインの背景文書案
http://ntp.niehs.nih.gov/files/Riddelliine_Public_Version.pdf
PDF 128ページ
リデリインはマクロ環状ジエステル類のピロリジジンアルカロイドPA)である。PAを含む植物は世界中で12科6000種と推定されている。リデリインはNTPの試験によりラットとマウスで発がん性があることの明確な根拠が示されたためRoCに推薦された。
いくつかのハーブティーを含むハーブ製品のヒトでの毒性が報告されている。
ハーブ製品への使用や誤使用の他、ヒト食品への混入や動物飼料への混入によるヒト暴露があり得る。卵や蜂蜜からも検出されている。

いずれもパブリックコメントを募集している。
(得体の知れないハーブティーなどには注意)