食品安全情報blog過去記事

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BfRは食品中クマリンの最大値を示唆

18.12.2007
http://www.bfr.bund.de/cm/208/bfr_schlaegt_cumarin_hoechstwerte_fuer_lebensmittel_vor.pdf
ヨーロッパにおいては食品中クマリンには2 mg/kgの最大規制値が1988年から施行されている。この値は当時の検出限界であり、バイオアッセイにより遺伝毒性発がん性がある可能性があるとして設定されたものである。消費者への遺伝毒性発がん性物質の暴露はできるだけ少なくするということが国際的な合意である。2004年にEFSAが新しい研究の評価を行い遺伝毒性による発がん性はないと判断したためTDIが設定できることになった。そこでBfRは適切な値はどのようなものか検討を依頼された。クマリンは香料成分で多くの植物に含まれ、シナモンに比較的多く含まれる。クマリンは高用量で肝障害と動物でのがんを誘発する。有害影響なく一生涯に渡ってとりつづけることができる用量としてのTDIは 0.1 mg/kg体重と導出した。
2006年の国の調査では食品中のクマリン濃度はシナモンを多く使ったものでは現在の規制値2 mg/kgを遙かに超えるものがあり、シナモンを多く含む食品を多く食べる消費者ではTDIを超える。BfRは対策として4つの選択肢を提案している。