食品安全情報blog過去記事

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嗅覚の気分や自律神経系、内分泌系及び免疫機能への影響

Olfactory influences on mood and autonomic, endocrine, and immune function
Janice K. Kiecolt-Glaser et al.
Psychoneuroendocrinology Volume 33, Issue 3, April 2008, Pages 328-339
56人の男女に寒冷昇圧ストレスを与える前後にラベンダー、レモン、水のどれかの臭いを嗅いでもらった。臭いについての情報を全く与えない場合と、先にどういう臭いを嗅いでもらうのか、その臭いに期待される効果は何かについて情報を与えた場合との比較も行った。自己申告で報告された「気分」については、レモンオイルはポジティブな気分を有意に増強した。さらにレモンは寒冷昇圧ストレスによるノルエピネフリンレベルの上昇が持続した。IL-6やIL-10、コルチゾール、心拍数、血圧、皮膚のバリア修復、痛みなどは臭いによって変化しなかった。

この論文をメディアが一斉に伝えている。
ワシントンポスト
アロマテラピーは思ったより効かない
March 5, 2008
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/03/05/AR2008030501840.html
著者はアロマテラピーに大金をはたく前に考えるよう言っている。
好きな香りで良い気分になるならそれで良し、それ以上の身体への影響は期待するな、とのこと。