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ヒドロキシウレアに関する報告書案にパブリックコメント募集

CERHR
National Toxicology Program (NTP); Center for the Evaluation of Risks to Human Reproduction (CERHR); Availability of the Draft NTP Brief on Hydroxyurea; Request for Public Comments
http://ntp.niehs.nih.gov/files/73FR52_17Mar2008_CERHR_HU_508.pdf
5月1日まで。
報告書案
ヒドロキシウレアのヒト生殖発生影響に関するNTP-CERHRモノグラフ
NTP-CERHR Monograph on the Potential Human Reproductive and Developmental Effects of Hydroxyurea http://cerhr.niehs.nih.gov/chemicals/hydroxyurea/HUBriefFnlDrft031108_508.pdf
ヒドロキシウレアはがんや鎌状赤血球病、サラセミア(地中海貧血)の治療に用いられる薬物で、子どもの鎌状赤血球病治療には輸血や骨髄移植以外にはこれ以外の治療法はない。ヒドロキシウレアは成人の鎌状赤血球病治療にも認可されている。副作用として細胞傷害性や骨髄抑制が知られており、遺伝毒性がある。
CERHRはヒドロキシウレアの使用が増加していること、ヒドロキシウレアがDNA合成を阻害し細胞傷害性があること、齧歯類で生殖発生毒性があることから評価対象に選択した。
NTPは以下のような結論に達した。
・ 治療用量のヒドロキシウレア暴露のある男性の精子産生能に重大な懸念がある(serious concern )。懸念があるのは思春期以降の全ての男性。
・ 妊娠女性のヒドロキシウレア暴露は出生時欠損や胎児の発育や生後の発達に悪影響がある可能性があり、懸念がある(concern )。
・ 5-15才の子どもが治療用量のヒドロキシウレア暴露されることによる発育への悪影響にはわずかな懸念がある(minimal concern )。