食品安全情報blog過去記事

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チョコレートを泡立てる男

Natureニュース
The man who whipped chocolate
Daniel Cressey
25 March 2008
http://www.nature.com/news/2008/080325/full/news.2008.689.html
科学を台所に導入したHerv ThisにDaniel Cressey(Natureの記者)がインタビューする。
今月「分子美食学molecular gastronomy」が20周年を迎える。この分野は科学を料理に取り入れるもので、最初にパリでフランス人化学者Herv Thisとハンガリー人の物理学者Nicholas Kurtiが1988年に始めた。その後分子美食学では肉が褐色になる反応やスフレが膨らむ様子、卵が硬くなる反応、クリーム以外の食品を泡立てることの科学を研究してきた。
きっかけはロックフォールスフレを作ろうとして料理の本に書いてあった通りにやらなかかったら失敗したが別の方法ではうまくいったこと。そこで昔から語り継がれている「主婦の知恵」を集めてそれが真実かどうかを確かめようと思った。
物理学者のNicholas Kurtiとは「料理は化学である」ことで意気投合し、料理の分野は合理化が最も遅れていると考えた。当初の目的は5つだった。「主婦の知恵」を研究すること、レシピを理解すること、新しい料理を発明すること、新しい道具や方法や成分を導入すること、そして科学は素晴らしいということを示すこと。
発明した料理には卵を使わずにチョコレートを直接泡立てるだけのチョコレートシャンティなどがある。

(温泉卵なんてまさに凝固の科学なのだけれど、何故日本ではなく米国でブームなのかな。ちなみに料理そのものは科学ではなくアート(技術)だと言っている。)