食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

モッツァレラを食べ続けよう

Carry on enjoying mozzarella
April 2nd 2008
Andrew Wadge
http://www.fsascience.net/2008/04/02/carry_on_enjoying_mozzarella
先週の新聞を読んだらイタリアの水牛モッツァレラ産業が苦しんでいることに気づかずにはいられなかっただろう。カンパーニア地方の一部のモッツァレラチーズから高濃度ダイオキシンが検出され、いくつかの国がこの名物の輸入規制を発表した。
FSAも同様の規制を行わないのかという問い合わせがあった。単刀直入に言えば、規制はしない。現時点では汚染のあるチーズが英国で販売されているという情報はない。実際汚染があるのは輸出されているチーズのごく一部だと理解している。不法廃棄によりダイオキシン濃度が増加しているナポリの一部農場で問題が報告されている。それらはイタリアの総生産量の2%以下で、輸出されているのはさらに僅かである。英国で販売されている水牛モッツァレラチーズはDOP(原産地呼称保護制度)に分類されているものだけで、DOPモッツァレラについては既にダイオキシン検査済みである。
このことは我々が現状に満足していることを意味するわけではない。私のFSAの同僚はこの事態を見守っている。実際FSAやヨーロッパや食品業界には問題を突き止めるための良いシステムがある。イタリア政府も追加の検査をしており、問題があればRASFFで通知されるだろう。
最後に、問題になっているのはカンパーニア地方の水牛モッツァレラのみである。全てのモッツァレラではない。だから我々の努力と問題があれば警告することを信頼して、水牛のでもそうでないのでも、モッツァレラチーズを食べ続けて欲しい。