食品安全情報blog過去記事

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ミツバチと種子処理

Honeybees and Seed Treatments
29 May 2008:
http://www.pesticides.gov.uk/environment.asp?id=2455
ある種の種子処理剤のミツバチへのリスク懸念報道について。
一部のEU加盟国である種の種子処理が、植えるときにミツバチにリスクとなる可能性があるという懸念があることを聞いたことがあるかもしれない。これは最近ドイツで事故がおこって大々的に報道されたためである。トウモロコシの種子を処理するのに使われるクロチアニジンが疑われている。処理された種を蒔くときに生じるダストが、近くの花畑に飛散してミツバチに暴露されたと信じられている。この場合処理はアワノメイガコントロールの目的で1ヘクタールあたり有効成分125gの割合で行われており、ドイツで認可されている50g/haより高濃度だった。さらに不適切な粘着剤が使用されたため種子に効果的に薬剤がつかなかったことが疑われている。
英国ではクロチアニジンはトウモロコシについては60 g/haで認可されている。 正しい使い方をしている限り、種を蒔くときに生じるダストはほとんどない。 認可された使用条件を守って使うことでミツバチへのリスクは最小限になる。 ドイツでは認可された条件での使用は問題を発生させていない。こうした問題は例外的である。
英国では種子処理によるミツバチへの問題は報告されていない。また野生動物事故調査計画(WIIS)にもこれまで種子処理と関連した事故は報告されていない。英国の養蜂家の警戒状況から考えて、事故があったのに報告されていないということは極めて考えにくい。
我々は現在この件について心配はしていないが、情報収集は継続する。