食品安全情報blog過去記事

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アスパルテーム論文について
Environmental Health Perspectives Volume 116, Number 6, June 2008
コレスポンデンスのコーナー
http://www.ehponline.org/docs/2008/116-6/EHP116pa238PDF.PDF
ラットにおけるアスパルテームの発がん性は証明されていない
Carcinogenicity of Aspartame in Rats Not Proven
2007年のRamazzini財団によるラットでのアスパルテームの発がん性試験論文について、Bernadene MagnusonとGary M. Williamsから、既に世界中の食品安全評価機関から問題点を指摘されていてそれらに全く答えていないこのような欠陥だらけの論文を掲載したEHPの編集者やレビューワーの見識を疑う、という手紙。
それに対するRamazzini財団のMorando Soffrittiの回答がすごい。用量相関の無さや偶然有意差がつく場合がある(単純計算でp<0.5を有意と判断するなら20回のうち1回は偶然有意差がつく)などの指摘に対して「どんな用量や年齢や体重でも、なんらかの影響が見られれば問題にすべきだ(whatever the doses at various ages and weights, the finding of any effect should be a cause for concern)」と答えている。
そういう意見が通るのがEHPという雑誌なのだけど・・・呆れるしかない。そんな理屈なら何だって有害判定されてしまう。環境系の人たちはそれがおかしいとは思わないのかな。それともわざと?