食品安全情報blog過去記事

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ヨーロッパ研究センターの調査によりGM作物に新しい光

European research centre study shines new light on GM crops
09 July 2008
http://www.eubusiness.com/Agri/jrc-gm-crops.08-07-09
欧州委員会の共同研究センター(JRC)の将来技術研究所The Institute for Prospective Technological StudiesがEUにおけるGM作物の実績についての知見を発表した。
この報告書は「EU農業に最初に導入されたGM作物の採用と成果:スペインにおけるBtトウモロコシ」と題されたもので、スペインのBtトウモロコシ栽培主要地域アラゴン、カタロニア、カスティーリャ・ラ・マンチャで調査を行った結果である。この3地域で2006年のスペインのBtトウモロコシ栽培量の90%を占める。
トウモロコシの収量が増加したのは1地域のみであるが平均農薬使用は通常トウモロコシが年に0.86回なのに対してBtトウモロコシは0.32回と少なかった。全体として、Btトウモロコシの栽培により農家の総利益は地域により変化なしから1年1ヘクタールあたり122ユーロの増加までいろいろであった。しかし農家がBtトウモロコシを採用した最大の理由は芯喰い虫によるダメージリスクの低減であり、収量増加は2番目であった。
報告書は以下から
Adoption and impact of the first GM crop introduced in EU
agriculture: Bt maize in Spain
http://www.jrc.es/publications/pub.cfm?id=1580