食品安全情報blog過去記事

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疑惑の治療法に新しい命?

New Life for a Discredited Treatment?
5 August 2008
http://sciencenow.sciencemag.org/cgi/content/full/2008/805/2?etoc
がん治療にビタミンCが有効かどうかに関する長い間休眠中だった論争に再度火がつきそうだ。科学者たちがマウスに高用量ビタミンCを注射すると腫瘍の増殖が止まることを発見した。この知見はビタミンCはがんには効かないという定説 を覆す可能性がある。
高用量ビタミンCががん患者に有効かもしれないという考えは1970年代後半に研究者らの間で熱い論争を引き起こし、1979年と1985年に患者にメリットがないようだという研究が示されるまで続いた。しかしMark Levineはこの研究はビタミンを経口で使っているため吸収されていないと考えた。そこで腫瘍に直接高用量ビタミンCを注射した。
通常人では細胞外液のアスコルビン酸濃度は0.2mMを超えないが、注射することにより血中濃度を10 mMにすればがん細胞を殺せるかもしれない。
Proceedings of the National Academy of Sciencesに発表された。