食品安全情報blog過去記事

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ヨーロッパにおけるミツバチの死亡率とミツバチモニタリング 評価方法ユニットからAFSSAへの回答

Bee Mortality and Bee Surveillance in Europe - A Report from the Assessment Methodology Unit in Response to Agence Francaise de Securite Sanitaire des Aliments (AFSSA)
11/08/2008
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902044641.htm
2003年以降ヨーロッパやアメリカでミツバチの巣箱からミツバチがいなくなるという報告があった。2006年にこの現象を示すものとしてコロニー崩壊疾患(CCD)という用語が初めて使われた。CCDはコロニーから成長した蜂が急速にいなくなるという特徴がある。
AFSSAの「ミツバチの巣箱における死亡率、崩壊、弱体化」ワーキンググループはEFSAに以下の項目についての情報を求めた。
・ 加盟国におけるハチミツの残留化学物質モニタリングの状況
EUにおけるミツバチの死亡や崩壊などのモニタリング
・ 加盟国におけるハチミツ生産量データ
これらの情報を集めるために短い質問書を配布し、ハチミツのデータを解析した。
全ての加盟国にはハチミツの残留化学物質についてのモニタリング計画があり、ハチミツについては残留農薬のMRLは設定されていないので主に動物用医薬品と環境汚染物質が測定されている。ストレプトマイシンピレスロイド有機塩素化合物有機リンについても検出されている。さらに5ヶ国では追加のモニタリングが行われている。
ハチミツの生産量はスペインが最も多く、次いでドイツ、ハンガリー、フランスである。2006-2007のデータからヨーロッパにおけるミツバチの数は800万箱以上と推定される。
CCDについてさらに調査するためにはサーベイランス計画のデザインに関する検討や歴史的データの収集、文献レビューなどを薦める。