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Journal of Investigative Dermatologyに発表された皮膚がんと保湿剤の関連の可能性についての専門家の意見

Science Media Centre
Experts comment on research into a possible link between skin cancer and moisturisers, as published in the Journal of Investigative Dermatology
14 August 2008
http://www.sciencemediacentre.org/pages/press_releases/08-08-14_moisturisers__skin_cancer.htm
米国の研究で日光に暴露したマウスに保湿剤を塗ると皮膚腫瘍が多くできることが報告された。保湿剤に含まれる多くの成分が腫瘍増加原因の可能性があるとされているが、著者はヒトでは同じような知見はないとしている。
皮膚科学の光生物学名誉教授Brian Diffeyはこの実験に使用されたUVは日光由来のUVとはあまり似ていないことを指摘している。
皮膚科学教授のJonathan Reesは、普通は毛が生えていて皮膚は薄く暗いところを生活圏にしているマウスでの研究は、毛皮ではなく日光に当たるのが当然の人間の皮膚の理解にはあまり役立たないと言っている。
ヨーロッパがん研究所相談役のJ. Gordon McVie教授はこの動物モデルがヒトの皮膚がんにはあてはまらないことを指摘している。