食品安全情報blog過去記事

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フードフォーカス 2008年8月号

Food Focus August 2008
http://www.nzfsa.govt.nz/publications/food-focus/2008-august/food-focus-august-08-html.htm
・Andrew McKenzieの巻頭言
「我が国の食品の安全性に責任を持つことがNZFSAの重要な使命である。誰でも安全な食べ物が欲しいし、自分や家族の食べるものについて興味があるのは極めて当然のことである。」
ここNZFSAにおいて、我々はメディアが絶え間なく報道するどの食品が良いとか悪いとか、ある調査で我々が長いこと食べてきた食品が我々を病気にすることがわかったとかいう様々な、根拠のない話にいつもびっくりさせられている。 こういう話は読者を混乱させ、NZFSAの助言がそういう報道とは違うことを知るとさらに混乱するだろう。
ニュージーランドで販売されている食品を規制する機関として、我々は食品の安全性について全体的な科学的根拠を基本にしなければならない。単一の、ピアレビューを受けていない調査や意見に基づくことはない。しかししばしばこうした調査や意見は極めて強く人々の関心をひくため、どうしてNZFSAが表面上危険そうに見えるそれらに対応しないのかわからないと人々が感じていることは承知している。科学が感情と争うことは非常に多い。
NZFSAの助言や決定はニュージーランドの公衆衛生や貿易、消費者やビジネスの信頼、国内や国際基準設定に大きな影響を与える。したがってそれらはしっかりした根拠がある熟慮されたものでなければならない。我々は食品中のハザードや暴露量をよく知って注意深くリスクを評価しなければならない。
我々が食品や食品関連の懸念や食品規制について検討するときには、世界で認められた科学や研究を調査する。我々は科学を基本にニュージーランドでのリスクを推し量り、適切なリスク管理の選択肢を決定する。科学的根拠が十分でないときには極めて保守的で予防的立場で判断する。
我々が特定の食品の安全性について決定するとき、しばしば一般人の信じている話と違うことがある。例えば我々は残留農薬や化学物質についてはゼロリスクアプローチを取っているにも関わらず、多くの人が心配している。こうした懸念の一部はかつてニュージーランドや諸外国で一部の化学物質が乱用されたことがあるという「社会的記憶」によるのかもしれない。現在では使用方法は改善され消費者にリスクとなるような量よりはるかに少ない量で規制されている。科学的にはニュージーランドでは残留農薬による食品安全上の懸念はない。農薬を使うことのメリットは極めて小さいリスクをはるかに上回る。だから我々は厳しい条件をつけて農薬使用を認めている。その状況を説明するのは簡単ではないが。
NZFSAはどのような決定がなされているかはウェブサイトに情報を掲載してオープンで透明性の高い方法を採用している。こうした情報を見ることで人々の理解が進むであろう。また情報共有のためにウェブサイトにコラムも掲載することにした。
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