食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • 雑誌が有害なレシピをリコール

ABCニュース
OOPS: Magazines Recall Poisonous Recipes
Aug. 29, 2008
http://abcnews.go.com/Health/story?id=5535046&page=1
新米シェフは要注意。スローフードが人気になり昔の成分が使われるようになり、昔のことをよく知らない人がグルメ調理本を参考にするようになると台所は思いがけず危険な冒険になるかもしれない。
木曜日にスウェーデンの人気のある食品雑誌が、その中のケーキのレシピに間違いがあって読者4人が病気になったために雑誌をリコールした。アップルケーキのレシピにナツメグふたつまみのところをナツメグ20個と書いた。雑誌はナツメグ中毒についてのパンフレットを発行したが、4人が過剰摂取による中毒になったために雑誌のリコールを発表した。
今月初めにはセレブシェフとして知られるAntony Worrall Thompsonが、サラダに大量の野生ヒヨスを使うことを薦めた(死亡の可能性がある)ことで謝罪した。彼はヒヨスではなくアカザのつもりだったと述べている。混乱のもとになるのはナツメグやヒヨスやアカザだけではない。多くのハーブにはいくつかの異名があり、未知の危険性がある。以下大量に摂ると危険な食品や間違いやすい名前について例を示す。
ナツメグには幻覚を起こすmyristicinという麻薬が含まれる
リコリス(甘草)も食べ過ぎれば有害になる
アーモンドやアプリコットなどのウメ科の果実の種子には微量の青酸配糖体が含まれる
「豆」という名称には食べられるものもあれば毒物もある
ルバーブやジャガイモのように食べられる部位が決まっているものもある
全てのものは食べすぎれば毒である。家庭菜園を始めたり直売を利用したりする場合にはたくさんの疑問を明確にしてからにすることを薦める。
(日本でも野草を食べて中毒になる事例が結構ある。スローフードブームも同じ。自然は危険なのに。)

  • ハーブが胎児を脅かす可能性

The herbal hazards that could threaten the unborn child
Daily mail
05th September 2008
http://www.dailymail.co.uk/health/article-1052898/The-herbal-hazards-threaten-unborn-child.html
マンチェスターで行われる英国薬学会で発表された調査結果。578人の妊婦を対象に調査したところ60%が少なくとも1種のハーブ製品を使用しており、49%はそれらの製品の安全性についてよくわかっていない。ほとんどの人は家族や友人に薦められて使用しており、医師などの専門家に使用を告げているのはわずか20%である。高齢妊婦の方がハーブの使用は多い。ノルウェーや米国やオーストラリアでの同様の調査に比べて英国の妊婦のハーブ使用率は高い。女性たちはこれらの製品がナチュラルだから安全であると間違って考えている。人々はハーブレメディは通常の医薬品より安全だと考えているが、妊婦は使用すべきではない。
(この記事に製薬会社の陰謀だとコメントしている読者がいる。)

  • 詐欺か治療か:代替医療に関する紛れもない事実

Quackwatchの書評
Trick or Treatment: The Undeniable Facts about Alternative Medicine
Harriet Hall, MD
http://www.quackwatch.org/04ConsumerEducation/Reviews/ernst2.html
アマゾンにも書評がいくつか出ている
http://www.amazon.com/exec/obidos/ASIN/0393066614/quackwatch-20

  • EWGが難燃材について調査結果を発表

Fire Retardants in Toddlers and Their Mothers
September 2008
http://www.ewg.org/reports/pbdesintoddlers
子どもたちの方が母親より血中難燃材の濃度が高い
(もともとわかっていること)
20家族の母子のPBDEs濃度を調べた
子ども(1.5-4才)の総PBDE濃度は平均62 ppb/脂質、母親が25 ppb
メディア報道へのリンクがある
「有害化学物質が子どもたちのからだにたくさん」といった感じの記事。