食品安全情報blog過去記事

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BSEからBPA

From BSE to BPA
Andrew Wadge
September 18th 2008
http://www.fsascience.net/2008/09/18/from_bse_to_bpa
New Scientistの9月13日号は食品特別号で食品と健康に興味のある人には読む価値がある。最初にBSEの珍しい型−牛アミロイド型海綿状脳症(BASE)、イタリアの乳牛に見つかってサルに感染することが示された−についての問題が取り上げられている。この知見の意味についてはまだ完全にわかったわけではないが−例えばBASEが自然発症CJDを誘発するか?など−SEACの議長が述べているように特定危険部位SRMの除去などの重要な食品安全対策がとられている限り健康への影響は最小限にとどまるだろう。
2番目に微量栄養素を参照に、食品の量と質がどちらも重要であることが指摘されている。我々は地球の人口が増加するに従ったより多くの食糧を生産する方法を見つける必要があるが、同時に必要な栄養素を摂れるような食品を作る必要がある。
3番目に食品は主要温室効果ガス排出源である。正確なデータを得るのは困難であるが、主なメッセージは植物由来食品を多く食べると健康にも地球にも優しいというものである。この記事では温室効果ガスを減らすために試験管内で肉を作る計画についても述べている。4番目はAmerican Journal of Epidemiology に最近発表された難分解性有機汚染物質(POPs)が糖尿病発症と
関連することを示唆した論文に基づく記事である。この研究から因果関係に関する何らかの結論を導き出すのは早すぎるが、環境中汚染物質を減らす必要性が増すかもしれない。この話は昨日多くの新聞が報道したBPAと心疾患が関連するかもしれないという報告に似ている。著者が強調しているように、因果関係を想定するのは賢明ではないが、いずれの研究も注意深く見守っていく。
最後に、直接食品の話ではないが、私はNew Scientistの誘惑に負けない方法についての記事を面白いと思った。健康的な食生活に関係するように思える。確かに、我々の生涯における健康と幸福にとってセルフコントロールが重要である。そして我々はそれを改善できるというのは良い知らせである。オスカーワイルドが言ったように、私は誘惑以外の全てのものに抵抗できる、そしてペンを置いて飲みに行く。
New Scientist  13 September 2008
http://www.newscientist.com/contents/issue/2673.html